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第四章 エロゲームブックを読んでみよう その3

 

たけたろう「さあどんどんいきましょう。続いてのエロ作品は魔法少女アイ2です。作者は水坂早坂さんと黄支亮さんという方の合作ですよ」

山口プリン「どちらも知らない人だな。っていうか、確かこの作品は本じゃなくて、エロPCゲームなんじゃないの?」

たけたろう「さすがお好きなだけあってお詳しい。確かに魔法少女アイシリーズは、謎の触手がうぞうぞと女の子を襲うという触手マニアにはたまらないPCゲームだそうです」

山口プリン「別にエロPCゲームなんて興味ないぞ。ゲームブックと関係がないなら私は帰る!」

たけたろう「まあまあ、最後まで聞いてください。今回紹介するのは、その魔法少女アイ2に初回販売分の特典としてソフトに同封されていたおまけのゲームブックです。とりあえず読んでみてくださいよ」

山口プリン「なるほどね、そういうことなら。ふーむ。おまけにしては装丁がしっかりしている本だね。袋とじが二箇所もあるのが、少し鬱陶しいけど。簡単ながら戦闘ルールなんかもあって、思ったよりは本格的だ。いや、これはなかなか」

たけたろう「今度こそ、当たりみたいですね」

山口プリン「うん。これはいいかも。主人公の女の子は異世界からやってきた勇ましい女戦士という設定なので、襲われていても陰湿な感じがしないね。筆力もあるから、エロシーンに迫力がある」

たけたろう「高評価じゃないですか」

山口プリン「ただし!触手ものが合わない人には駄目ですよ。それにゲームブックとしてはゲーム性が最低です」

たけたろう「最低って、どこが悪いのですか」

山口プリン「本書は主人公がアイとメグと2人いて、それぞれ別々の冒険になっているのです。つまり2作品が収録されているわけですが、そのうちアイ編の大半は山下という男との戦闘シーン(もちろんエッチを含むのはお約束)だけで物語が終わってしまいます。総パラグラフ数も13しかありません。しかも選択肢の大半は、運任せの戦闘の勝敗で分岐するのです。読者が選べる選択肢は1つだけなのです」

たけたろう「それはさすがに・・・・・・ゲームブックじゃありませんよね」

山口プリン「つづいてメグ編です。こちらは廃屋となっているマンションを探検する内容です。こちらは双方向システムでパズルなんかもあって、多少はゲームブックらしくなっています。しかし、こちらはオープニングとエンディング(バッドエンド含む)以外はすごーく、あっさりとした文章なんですね。さらにこれはアイ編もそうなのですが、最後の戦闘が敵の方が強すぎて、まず勝てません。戦闘力は五分五分なのに、体力ポイントが敵の方が倍あるんですから。まあ、バッドエンドでこそ女の子が襲われてエロシーンが楽しめるわけだから、それで問題ないのかもしれませんが」

たけたろう「あー、それはありますね。エロPCゲームでも、わざとゲームオーバーになって、楽しむ作品はあるみたいですし」

山口プリン「でもねぇ。いくらエロがメインといっても、もう少しゲーム性には凝ってもらいたいものだけど。残念」

 

続く