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第五章 エロゲームブックを読んでみよう その4

 

たけたろう 「お次は時給戦士スマイルバン元々はエロ漫画雑誌に連載されていた同名の漫画を、当時流行っていたゲームブックにしたという感じの作品です。まずゲームブック版の著書は竹下凌ニさんという方で、久保書店から発売されています」

山口プリン 「読んでみたけど、敵の組織がバーガー帝国、巨大なマックシェイクやポテトのような形をした敵が襲ってくるというのはねぇ。全てが腰砕けのギャグばかりでなんともかんとも・・・・・・。確かにエッチシーンは頻繁にありますが、これでは実用書としての機能は保てません

たけたろう 「もしもし。実用書ってなんの実用ですか?」

山口プリン 「品性のある私にはとてもいえません」

たけたろう 「なにを今更。じゃあ、次の作品。成美堂出版の清里ペンション村妖精狩りはどうです? 水谷翼という方の作で、イラストは立木じゅんという方だそうですが」

山口プリン 「こちらは18禁作品というより、いわゆる恋愛ハウツー本仕立てのゲームブックですな。巻頭の簡単なルール説明では、ターゲットの女性と○○○するのが目的だ。と言い切っています」

たけたろう 「本当に○○○と伏せ字で書いていますね。読んでいくうちに女性心理もわかるナンパ派の君の教科書だ!とも書いていますよ

山口プリン 「プロローグを読んでみましょう。自堕落な夏休みを送る浪人生の純一の元に手紙が届いた。清里でペンションを経営するおじさんから、女子大生のバイトが3人来ているけど男手も欲しいから、手伝いにこないかとある。これは女の子と○○○をするチャンスではないか!そう思って勢いだつ純一はさっそく、清里に向かう・・・・・・」

たけたろう 「実も蓋もないですね」

山口プリン 「まあ、なんですね。ここまでストレートに男の欲望を書かれると、実に清々しい気分です」

たけたろう 「ゲーム本編では1ページ毎に1枚絵と文章がついているのが基本ですね。途中途中にある、本編と関係ない裸のネーさまのイラスト達が悩ましい

山口プリン 「長くなるけど解説しましょう。ペンションで主人公と一緒にバイトする女子大生は3人。元気なお嬢様の幸子、おとなしくて素朴な朋子、ちょっと姉御肌のかおりとそれぞれタイプが違うルールは簡単で、主人公の行動によってそれぞれ女の子の好感度が上下するシステムです、つまりバイト期間中にいかに好感度を上げる行動ができるかを勝負するわけ。例えば身だしなみばかり気にすると、幸子の好感ポイントが上がる一方、かおりに嫌われたりします。もちろん全員の好感が上がる選択肢もあれば、その反対もあり。お客の女の子をナンパしているようでは駄目駄目です。 そして3人の中で好感度が一番高い娘とは、最後の選択肢さえ間違えなければ

たけたろう 「ムフフッと言う展開が待っているわけですか」

山口プリン 「今のパソコンや家庭用ゲーム機の恋愛シュミレーションゲームに近いものがあるね。好感度のポイント数自体は低くてもいいので、普通にやっていれば問題なくクリアできるはずです」

たけたろう 「解説を聞く限りでは、なかなか面白そうじゃないですか」

山口プリン 「うーん。ただし○○○シーン自体は非常にあっさりした描写なので、そういったものを期待すると駄目な出来なんだな。あくまで女の子と○○○まで持ち込む駆け引きがメインの本だと割り切らないと」

たけたろう 「到達までのドキドキ感を楽しむ恋愛シュミレーションゲームですか」

山口プリン 「そうゆうこと。ちなみに相手の娘とエッチなしで終わって、数年後に二人は結婚すると言う、純愛路線の結末も中にはあったりします。ちなみに私の遊んだときは、相手の娘が既に妊娠3ヶ月だったと言う一番つらいオチで終わりました。ちょっと叫んでもいいですか。

恋愛ゲームなんて大嫌いだーーーー!

たけたろう 「どこに品性があるのですか?」

山口プリン 「ほっとけ。この作品もエロ作品とは微妙にニュアンスが違うね。さて、過去のエロ作品についていろいろ振り返ってみたけど、見た限りではどの作品も名作とはいえないよ。やはりエロゲームブックでゲームブック人気を牽引しようなんて発想自体が無理だったようだね」

たけたろう 「いやいや、まだです。過去の作品が駄目なら、今度は違うアプローチを考えるべきです。くじけずに次回に進みますよ」

 

続く